才能に目覚めた少年
「今のところは思いつかない」


不思議な感じだった。


僕が見た夢のナナミの雰囲気がまったく感じられなかった。


結局、この話は次回に流れた。







今日はもう一つ議題があった。


僕たち『C』が活動する前から世界でも似た集団が存在していた。


彼らは『W』ワールドの頭文字をとった名前だ。


彼らが僕たちの国に来るかもしれないと世間ではニュースになっていた。


活動内容は過激であり、『C』と目的が同じでも手段が違った。


どちらかというと『R』に近い。


彼らのことで知っていることは目的のためなら手段を選ばないことだ。


なぜ、僕たちの国に来るのかは知らないし、どこから情報が流れているのかも知らないがこれが原因で『C』が危険視されると伊藤が言った。



こうして、会議は終了。






活動はしなかった。


僕は帰宅しようとしたナナミに声を掛けた。


「これからお茶でもしない」


「いいよ」


あっさりデートができた。


僕とナナミはHFに向かった。


ただ何も話さず歩いた。


別に気まずくはなかった。


嬉しさだけがあった。


HFに着いてからナナミといろんなことを話した。


僕のこと、ナナミのこと、『C』のこと…。


二時間話をしてわかれた。






僕の第一歩が始まった。
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