才能に目覚めた少年
伊藤は「予測していなかった」と言った。






それは僕もそうだった。






なんで世界と戦争をしている『W』が『C』という弱小の組織のことを知っているのか不思議で仕方がない。





僕たちはしばらく活動を休止することにした。




僕は活動前から危険が生じることは予測していたが、予測を遥かに超えた危険だった。





休止で会議が終了し、僕たちは解散した。







僕はナナミに食事のお誘いをしたが断られてしまった。



「飯なら、俺らと行こう」



伊藤が山本と一緒にご飯を食べに行こうと誘ってきた。





遠慮します…と言いたいが「うん」と言った。




僕と伊藤、山本はHFへ向かった。









月曜日になり、学校に行った。


ギリギリに登校して、ホームルームに間にあった。


綾瀬先生が来て、朝の報告をした。


「みなさん、おはようございます」


僕は朝の連絡に興味がないので空を眺めていた。


今日は雨が降りそうだ。






「みなさんの中で白崎さんがどこにいるか知っている人がいたら先生に報告してください」





僕は先生に目を向けた。





何を言っているんだ。







「一昨日から家に帰ってないそうです」
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