才能に目覚めた少年
「そうだな。
こんなことが起きたのは俺のせいだ。
すまない…」




伊藤が謝った。



僕は何も言わない。







この時点でわかることは僕たち全員に伊藤を責めることなんてできないことだ。



僕も、伊藤も、山本も、辻本も、それにナナミも世界を甘く見ていたんだ。



反省をしても仕方がなかった。









僕たちは手分けをして捜索することにした。



学校なんて関係なかった。



僕たちは行動場所を決め、捜索した。



僕は駅前を検索することにした。



他の皆も住宅街など『C』が活動している範囲内を徹底的に回ることにした。










伊藤が捜索を開始する前に通信機器を各自に渡した。








僕は伊藤を殴ろうかと思った。







もっと早く渡せよ。







皆が口には出さないが顔を見ればわかった。






伊藤は気づいたのか「解散」の合図で走って逃げて行った。






僕たちも決めたエリアへ移動した。
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