才能に目覚めた少年
15. 脱退
僕たちはナナミを助け出した。



山本と辻本に連絡をして僕の家に集まった。



伊藤に起きた出来事を話した。



伊藤が言うには、ナナミを捜している最中に『W』の者が伊藤に声を掛けたそうだ。



ナナミを人質にしたので無抵抗でビルまで付いて行った。



ビルに着くと、男は去り、別の奴が現れた。



そいつが『W』の頭領だ。



そして、僕が現れ、現在に至った。



ナナミにも出来事を聞いたが話したくないのか、記憶が飛んだのかはわからないが、話を聞けなかった。



ただ、「ありがとう」の一言だった。





一応、伊藤が家出ということで辻本が預かっていたことにした。


親、学校、その他色々に迷惑を掛けないように、若さを利用させてもらった。









僕が能力に目覚めたことを伊藤が皆に報告した。


皆から祝福を受けるが別にどうでもよかった。


伊藤が知っているのは僕の能力が『具現化系』ということだった。






僕は本当の能力『選択』と『超越者』のことは話さなかった。






面倒なことになると思ったからだ。








問題は『C』の今後であった。
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