才能に目覚めた少年
「そんな能力があるんだ」


「私ね…能力を使いたくないからミコト君と同じように『キャンセラー』を付けているの」


「そうなんだ」


「親は能力が制御できないと思っていたらしく、能力を制御できるようにしばらく入院させられたの。
でもそのおかげでミコト君に会えた」


ナナミは微笑んだ。僕は嬉しかった。あの時出会えたことを…


「でも、その能力のおかげで今は助かっているの」


「どうして」


「少し前に、『W』に掴まったことがあったよね」


「うん」


「それに『R』のこと、『C』のこと、それに『ミコト君』のこととか様々なことを条件にして能力を使ってみたの」





「つまり、今後の世界の可能性を予測したってこと」



「そうなの」



「結果はどうだった」



「二つに答えが分かれたの」



「…」




「一つは平和な世界になって、もう一つは世界が滅んでしまう世界になるの」




「二つに分かれる原因はなんだったの」




「『神山ミコト』が大きな存在なの」
< 81 / 116 >

この作品をシェア

pagetop