傷跡



『杏奈?大丈夫か?おーい』




優しい光輝の声で目が覚めていく。




『えっ……あたし…』




なんか、
ちゃんとベッドで眠っていたらしい。




『かなり酔ってたみたいだな。勇二が送ってくれたみたいだぞ?っつーかお前、化粧ぐらい落として寝ろよ。肌あれるぞ』




化粧…

そう思ったその時、付けまつげがくっついて左目が開きにくいことに気付いた。


うわっ
ほんとにそのまま寝ちゃってたんだ。



しかも初対面の勇二くんに家まで送らせてたなんて…。



記憶が飛び飛びで、なんだか繋がらない。


わぁー、

もう本当に最悪だ。





< 148 / 337 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop