傷跡
『杏奈?大丈夫か?おーい』
優しい光輝の声で目が覚めていく。
『えっ……あたし…』
なんか、
ちゃんとベッドで眠っていたらしい。
『かなり酔ってたみたいだな。勇二が送ってくれたみたいだぞ?っつーかお前、化粧ぐらい落として寝ろよ。肌あれるぞ』
化粧…
そう思ったその時、付けまつげがくっついて左目が開きにくいことに気付いた。
うわっ
ほんとにそのまま寝ちゃってたんだ。
しかも初対面の勇二くんに家まで送らせてたなんて…。
記憶が飛び飛びで、なんだか繋がらない。
わぁー、
もう本当に最悪だ。