傷跡

『え？あ、あぁ…えーっと…そーだよ。勇二から聞いた。電話で』




なんか…怪しい。


第六感っていうのかな。



嘘だ。

絶対に違う―――。


あたしは何故かそう思って、光輝との電話を切った後、すぐに勇二くんに電話をかけた。





『え？光輝と話なんかしてねーよ』




気づかれないように。

それとなく話を聞いたら…

勇二くんからはそんな答えが返ってきて。



光輝からは電話も鳴ってないし今日は何も連絡取ってないってことを知った。





嘘ついてるんだ光輝。



でも…


じゃあ光輝は一体…


誰から聞いたの？



なんか落ち着かなくて……

あたしは光輝に電話をかけてしまっていた。