傷跡
ちょうどそんな頃、勇二くんにまた飲みに誘われた。
前のこともあったし、その時は光輝にちゃんと連絡をしてから行った。
『おー、行ってこいよ!』
光輝はそう言って優しく電話を切ってくれてた。
そして着いた先は…
やっぱりまたいつもの居酒屋で。
『とりあえず、ビール二つと…焼き物適当に持ってきて!』
いつものように注文をするとビールでお疲れ様の乾杯をした。
なんか…
久しぶりにウマイ!って思えたお酒だった。
SEASONでの仕事中にお店で飲んでいても、そんな風に感じることは最近じゃあなかったから。
『最近どー?』
『あー…、まぁ普通かな』
あたしがそう言うと、なんだか少しシーンとした空気が流れていく。