傷跡
喧嘩したら、売り言葉に買い言葉。
だから泣いたり怒ったり落ち込んだり…散々だった。
でも…
やっぱり好きだったからかな?
結局最後はいつも光輝から離れられなくて。
そしてこうして光輝のそばにいるだけで…あたしは安心しちゃってるんだ。
伸びかけのヒゲも。
まぬけに開いた口元も。
変な寝ぐせのついた髪も…
仕事中の光輝とは全然違うし、全然かっこよくなんかないのに。
でも、あたしにとっては…
今のこんな姿の光輝が…一番好きで。
一番落ち着けるの。