傷跡
その日の夜は……
ロマンチックな気分に浸っていたはずのあたしだったけど。
部屋に戻って先にシャワーを浴びて。
光輝が出てくるのを待っていたはずなのに…疲れていたのかすぐに眠ってしまっていた。
そして………
次にふと目を覚ますと、外はまだ薄暗くて。
うわあぁ…
いつの間にか寝ちゃってたし…
そう思ってふと目をこすると、あたしは違和感を感じて自分の左手を触った。
なに……
すぐにベッドの横に備え付けられているライトをつけて、左手をジッと見てみた。
これ……
指輪じゃん。
なんで?