傷跡



子供みたいな寝顔。



あたしはこの寝顔を…

ずっと一生見ていたい。




だからこれから先何があっても、ずっとそばにいようと誓った。





『杏奈起きてたの?』




一時間後、やっと目を覚ました光輝は、起きていたあたしをそっと抱き寄せた。




『うん。あ…光輝、これありがとう』




あたしがそう言って、左手にキラキラ光る指輪を見せると、光輝は照れくさそうに黙ってうなずいていた。




ねぇ光輝?


一体どんなことを考えながらはめてくれたの?



あたし本当に…超幸せなんだけど。




< 330 / 337 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop