傷跡


『わがままな娘だけど気長に付き合ってあげてくれな。杏奈もちゃんと家事も頑張ってしていけよ』




お父さんはそう言うと…

一瞬だけ少し寂しそうな顔を見せた。



やっぱり…

お父さん、ちょっとは寂しいのかな?





部屋に行って荷物をまとめてる間、光輝はお父さんの釣りの話に付き合わされていた。


まぁ幸い光輝も釣りが好きだったから話も盛り上がっているようで一安心だった。




あたしはその間に玄関に荷物をまとめていき、全てが終わるとみんなが待つリビングへと戻った。




『もう全部まとめたからあとは積むだけだよ』



そして、あたしがそう言うと、光輝とお父さんが玄関に置いていたあたしの荷物を車に積んでいってくれた。




『買い物行かなきゃいけないんだ』



そして、もう夕方になってしまっていたから、あたし達は新しい愛の巣へと帰ることにした。



帰りに電化製品を買いに行き、テレビに冷蔵庫、洗濯機に炊飯器。


一通り揃えて明日配達してもらうことになりあたし達は家へと帰るために車に乗り込んだ。





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