傷跡
だから光輝が出掛けてからも不安だった。
今なにしてるんだろ?
誰とどこにいるんだろ?って。
今日まで同伴のことを知らなかっただけで、今までも同伴してたのかな?って。
気になって気になって。
心配になりすぎて、あたしはとうとう電話をかけてしまっていた。
『はいー』
光輝はちゃんと電話に出た。
でも、いつもとは声も話し方も違う。
『もうすぐ店なんで後でかけ直しますね』
なんか他人みたいな。
律義な話し方。
光輝は…
ホストっていう仮面をかぶった光輝になってた。