傷跡
お父さんやお母さんにも、何かあったのか?って聞かれるようになった。
そりゃそうだ。
同棲してるはずの娘が理由も話さないまま一週間も家に帰ってきてるんだから。
でも心配をかけたくなかったから…
お父さん達には別に何もないって言いながら話を流してた。
そんなことを繰り返しているうちになんだか実家にもいずらくなってきて。
八日目の朝、あたしは仕方なく…光輝と住むマンションに帰ることにした。
本当は帰るのは悔しかったけど…
かっこわるいけど…
でも帰るしかなかった。
だってあたしの帰る家は、今はあの場所なんだから。