傷跡
でもあたしは…
全く接点のなかったそんなホストとゆう夜の世界の人間を、光輝を通して知っていくことになる。
『うそだぁ〜?ほんとは引いただろ?』
『だから引いてないってば。光輝くんカッコイイし合ってるんじゃない?』
職業で偏見を持つことはしたくなかった。
なりより光輝に惹かれていたあたしは、彼が何の仕事をしていようが関係ない、仕事なんて何でも同じじゃん、そう思った。
最初は―――
本当にそう思ってたの。
『じゃあまた連絡する!』
『うんっ!』
帰り際に携帯番号を交換して、その日はカラオケが終わると普通に別れた。
それからは―――
日曜は光輝のお店が休みだったから、毎週日曜は光輝と会うようになっていった。
それ以外の日は、時間がある時にただ電話をするだけの日々。
だから会えた時はすごく嬉しかったけど。
会えない日々はすごく寂しくてなんだか苦しくなっていった。
声を聞いていたら会いたくなる。
会いたい会いたい会いたい…
あたしはいつの間にか、光輝のことを好きになってしまっていた。