傷跡

バイバイ


光輝――――――





あたしは心の中でそう言うと、もう二度と振り返ることなくエレベーターに乗り、下で待っていたお父さんの車に乗り込んだ。




帰りは地元のお寿司屋さんに寄り、久しぶりにお父さん達と食事した。




あたしは笑ってた。



何もかも忘れたくて。



一生懸命笑うことで、自分の気持ちを殺した。




空元気でもいい。



笑ってたら…


大丈夫な気がしたから。

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