傷跡


近くのコンビニに行こうとあたしが何気なく実家を出た時、

見覚えのある人の姿が瞳に映った。



光りに照らされた茶色いサラサラな髪。



背の高いそんな彼の姿は、すぐに光輝だと分かってしまう。



あたしは急いで光輝に駆け寄った。





『光輝!?』




勢いよく目の前まで走って、そう言ったあたしに…

光輝はかすれた小さな声で、

『ごめん』と謝っていた。





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