最初で最後のキス〜短編





気をつけてたつもりなのに、結局変わらないんだな」



悠斗君は自嘲するように笑う。


「……で、次に目が覚めたらここにいた。その時『死んだのか』ってわかったよ」



心が痛くなる。

締め付けられる。


私は今どんな顔してる?



「オレが怖いか?」


悠斗君は眉を八の字にする。


私は首を横に振った。



「じゃあ泣くなよ…」



そう言って優しく頭を撫でる仕草をする。




…なんだか、本当に触れられてるみたい。







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