最初で最後のキス〜短編

小さな光






「あいつさ…ここの高校の生徒なんだよ。



でも入学前に交通事故に遭って…



意識不明の重体。


なんとか一命はとりとめたけど、もしかしたら一生植物人間のままかも、って。




もう3ヶ月もの間眠り続けてる。




本当にこのまま…目覚まさないんじゃないか、って……」



相川君は頭を掻く。


その仕草も悠斗君そっくりだね。




「不安なんだ…不安なんだよ…」

相川君は目を片手で隠しその場にしゃがみこむ。



相当辛い思いをしてきたんだろう。







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