最初で最後のキス〜短編

おまけ






放置された遥香たちは…。




「は!?なんなのあいつ…」

毒づく中村遥香。


いらいらを隠せないようだ。


周りの友達はなにも言えずに彼女を見ている。


そこには、少しの恐怖があるようにも見えた。





ガラッ


「おまえら騒がしいんじゃねぇの?」


教室に突然相川慶太が現れ、中村たちを睨んだ。



「あ、相川…君っ」


女子たちの顔が青ざめていく。

中村遥香への恐怖心に相川慶太の恐さが足され、彼女たちの居場所はいっそう小さくなった。


そんな彼女たちをよそに相川は中村に視線を移す。



見下した視線ではなく、その眼差しは真剣そのものだった。








< 81 / 86 >

この作品をシェア

pagetop