翼の約束
私は浮かれていた。

進級テストの結果もまずまず、校外での模試の結果も、判定こそ前と変わらずＣではあったものの、上のランクのＢへと確実に近づいていたのだ。

「（私はうまくやってる。）」

それでも、クラスメイトの中には余裕でＡ判定なんて取っている人だっているのだから、そんな模試の結果をいつまでも眺めている場合ではない。

私は、がり勉というわけではないけれど、学校にいる間はなるたけ勉強をすることにしていた。
自宅ではゆっくりしたいし、私にだってささやかながら趣味はある。花の高校生、浮いた話こそないものの、勉強ばかりに時間を費やすのは嫌だ。
というのもまぁ事実ではあるが、クラスメイトのほとんどが休み時間にも次の時間の予習をしていたり、わからない問題を教えあったりとで忙しそうなので、自動的に自分も教科書やら参考書を広げることになるのだった。


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