【BL】僕と瀬戸兄弟の話。
「でも意外だなー」
「何が?」
シンはジュースを飲み終え、仰向けに寝転び続けた。
「早川は暁の事が好きなんかと思ってた」
「はあ?何だそれ」
俺は微笑しながらシンの隣に寝転んだ。
「俺、席一番後ろだろ?暇だから人見てるわけ」
「へぇ、人間観察?」
「まぁ、暇潰し」
「そんで?早川が俺を見てたとか?」
「そう」と言うと、シンは俺の方に向き、話しを続けた。
………近い。
シンの話が全く入って来ない。
だって、あと2センチでキスが出来る距離。
シンの長めの綺麗な黒髪が風に揺らされている。
大きな漆黒の瞳が俺を見てる。
俺だけを。
…触りたい。
俺の手でめちゃくちゃにして、俺のだけのモノにして、俺無しじゃダメなヤツに―。