【BL】僕と瀬戸兄弟の話。
「何して…」
「私ね、ほんとは暁くんが好きなんだよ?」
「はあ?お前は深晴の…」
「暁くんに近付くためだよ」
グイッ
「ぉわッ―!」
早川は強引に俺の手を引き、自分に俺が覆いかぶさるようにした。
俺の手は強く握られ、離れられない。
「てめぇ…―ッ!」
俺はシンの言葉を思い出した。
あまり詳しく聞いていなかったけど、「早川は暁が好き」とか「気をつけろ」とか―。
「ずっと、二人きりになりたかったの…」
早川の両腕が俺の首にまわり、強く抱き寄せられる。
「やめ…―!!」
次の瞬間には、唇が重なっていた。