【BL】僕と瀬戸兄弟の話。
「みは…」
ドンッ
「深晴くんっ!!」
俺がこの状況を説明しようと口を開いた瞬間、早川が俺を突き飛ばし、深晴に抱き着いた。
「…っぐす…深晴く…んっ!こわかったぁ…」
「暁…早川さんに何したの」
深晴の声は強張っている。
「俺は何も…!コイツが―」
ハッと俺は自分の口を塞いだ。
「……なんでもねぇ」
言えるわけない。
「…認めるの?」
深晴の好きなヤツは俺の事が好きで、俺に近付くために深晴を利用して、さっきキスをされた、なんて。
「暁…」
クソッ!!
俺は深晴と早川を避け、逃げるように家から出た。