【BL】僕と瀬戸兄弟の話。


「みは…」


ドンッ


「深晴くんっ!!」


俺がこの状況を説明しようと口を開いた瞬間、早川が俺を突き飛ばし、深晴に抱き着いた。


「…っぐす…深晴く…んっ!こわかったぁ…」

「暁…早川さんに何したの」


深晴の声は強張っている。


「俺は何も…!コイツが―」


ハッと俺は自分の口を塞いだ。


「……なんでもねぇ」


言えるわけない。


「…認めるの?」


深晴の好きなヤツは俺の事が好きで、俺に近付くために深晴を利用して、さっきキスをされた、なんて。


「暁…」


クソッ!!


俺は深晴と早川を避け、逃げるように家から出た。


< 22 / 30 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop