【BL】僕と瀬戸兄弟の話。
俺は当てもなく歩いていた。
悔しい。苦しい。
混ざった感情が込み上げ、今にも涙がこぼれ落ちそうだった。
―シン。
「……シン…」
シンに会いたい。どこに居る?どこに行けば会える?
「…あ」
俺は公園にたどり着いた。
昔よく三人で来ていた公園。
一回落ち着こう…。
俺は小さなベンチに腰掛けた。
空を見上げ、ゆっくり息をした。
「はぁ……。―?」
携帯が鳴っている。
着信……和泉新太郎。