【BL】僕と瀬戸兄弟の話。
「俺のYシャツ………この清らかな男子校にこんなヘムタイが!」
声の主は瀬戸兄弟の兄・暁だ。
「ばかやろー」
ふざける暁にYシャツを投げ付けた。
「ぅおっと、ナイスキャ~ッチ!」
ピースを向ける暁。
―上半身裸…。
深晴もよく分からん奴だが、こいつはこいつでよく分からん。
「お前、昨日まで金髪だったのに」
暁は黒髪になり、赤のメッシュを入れていた。
「明日ライブでな♪で、シンが盗んだの?」
暁はケラケラ笑いながらYシャツを着、俺の隣に座った。
「お前のYシャツ盗る意味」
「俺のもん欲しがる奴はたくさん居るよ~ん」
「…まあ、確かに」
暁は凄まじくモテる。
見た目はもちろん、天才肌で何でもそつなくこなす。
趣味のバンドでは大好きなドラムを担当し、イケメン揃いと評判のメンバーの中でも、一番人気は常に暁。
「じゃ、ファンの誰かが…―!?」
暁の手によって、俺の顎がグイッと暁に近づく。