眼鏡くん



次の日‥あたしは“あの場所”にきていた


“あの場所”とはあたしがよく行く図書館の近くにある小さな公園のことだ



付き合っていたころ、二人でよく来た




あたしはポケットにいれていたリングを指にはめてみた



懐かしいな‥‥






その時‥



「枯林!!」



旬一だ




「久しぶり!‥元気してた?」



「おぅ。枯林も元気そうだな」



「うん」





しばらくの間、沈黙が続いた




あたしはその空気に堪えられなくなって、沈黙を遮った




「あたし、用事あるからっ」



そう言って旬一にリングを押し付けて、走り去ろうとした




「優!!!」




公園を出たぐらいの所で、あたしはその声に振り返った




「お前 そのキツイ性格なおせよなっ」




旬一が笑顔で手を振っている



あたしも言い返した




「旬一こそ、ドSの性格なおせば〜?」



あたしも笑って手を振った












大好きだったよ‥?
< 9 / 18 >

この作品をシェア

pagetop