帰って来た HERO【完】

「中島田の顔黒いのって硫黄効果?この黒玉子ナカシマダって呼ぼうぜ!」


お前らそれで会話噛みあってんのか。


賞品は家族用であったのか、4名様無料だったのだ。

うっかりそれを言ってしまった自分を俺は今更呪った。



せっかくのまゆたんとの初お泊りだと言うのに、中島田とエリコリン・オブ・ジョイトイという余計なものまでがついてきてるよ、すっげー有り得ない。


こいつらあの沸騰してるあたりで足とか滑らせたらいい。そしたら一気に片付くぜ・・・


「ククク」

「ゆきたん、どうしたの?運転疲れたんでしょ?」


純粋なまゆたんの瞳に見つめられ、俺は焦った。


「なんだか修学旅行みたいで楽しいですね♪」


そ、そうだよね・・・

黒いこと考えていた自分が恥ずかしい・・・

< 2 / 65 >

この作品をシェア

pagetop