帰って来た HERO【完】
「てぃっ!」
俺はとっさの判断で、すかさずその首元に手刀を叩きこんだ。
中島田は音もなく沈んだ。
すまないが・・・今お前に起きられては、困る。
ジョイトイに変な気起こされてはたまらないし、移動予定の我々の邪魔をされてはかなわない。
これはやましいことではない。儀式だ。
俺は覚悟を決めたのだ。
過去と決別するためにどうしても必要な行為なのだ。
今夜、
今から、
隣の部屋で!
「あれ?今中島田くん起きた?」
「寝返りかなにかでは」
嘘ついてごめんよ、まゆたん。