帰って来た HERO【完】
まゆたんは予感していたのか、驚かずにじっと見つめ返して来ていた。
たっぷりと無言。
嫌がられたらやめるつもりでしたが、もう遅いよ。
「・・・俺が大事にするって言ってたって、書いてよ」
「・・うん」
口角が上がったまま、ジワと涙の滲んだ瞳を慌ててまゆたんが伏せた。
嬉し泣きされるのって、されるほうも嬉しいもんだな。
酔った頭で意味がわからないくらい愛しい。
クソ、どうしてベッドではじめなかったんだろ・・・
キスだけして移動しよう。
俺この面子全員担ぐのかよ?今日!
ごちゃごちゃと考えながら俺は唇を寄せた・・・。