帰って来た HERO【完】

綺麗な景色に心和ませていた俺の視界に、見たくないものが侵入した。

窓のすぐ外に中島田の伸びた右足。

『ちょっとだけよ♪あんたも好きねwあっ、待って!これからいいところなのに・・・』

ドリフすぎる中島田のサービス精神がウザいので部屋を出て来た。

だいたい部屋付きの露天なんて、男同士で入ってなにが楽しいと言うのだ。




目指すは客室とは別にある大浴場。

合宿を思い出して嫌いじゃない。


他の宿泊客もやはり最初は部屋風呂なのか、広い大風呂にはこの時間誰もいない。

自分の家のユニットバスではお湯はったところで足も伸ばせやしない。


誠にのんびりとつからせて頂いた。



・・・のは、最初の5分だけであった。


「ノゾムいっきまーす!ヒーハー!!」


掛け声とともにあがった水しぶき。

おいおい、ジャンプ台とか何処にあるんだよ?

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