世界を敵にまわしても
――――…


「じゃあ次は引き続き作業と、発注の確認して、学校の私物に借用届出すぐらいだな」

「うん。あたし達は実行委員の作業もあるけどね」

「思ってたより忙しくてまいるよなー」


昼ご飯を食べた後、あたしは自分たちの教室で晴と打ち合わせ。


椿は眠いと言って保健室に行ってしまった。


「準備に委員会に……晴は部活の方もあるから大変だね」

「んーっ。まぁ暇するよりは充実してる方がいいけど、宿題がなー……」


明らかに考えたくないやりたくないといった感じを出す晴に、笑ってしまう。


「あたしもう終わったよ」

「はぁぁあ!? マジで!? うわー……美月くらいじゃねぇの終わってんの」


それ先生にも言われたと思わず口にしそうになって、慌てて笑って誤魔化した。


「はー……宿題かー。俺は最終日に焦ってやるタイプだよ」

「それで終わらないんでしょ」

「ははっ! 当たり」


当たりって。いいのかそれで。


「あ、じゃあ美月海も行けるなー」

「え? あぁ……そうだね。まだ水着買ってないけど」

「てか、椿の借りればいいのに。アイツいっぱい持ってるよ?」

「へー……」


何でそんなこと知ってるのか、気になるんですけど。

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