学校だけじゃ足りないもん!
◇第一章◇
無愛想?フレンドリー?
あれは、あたし羽埼 仁衣那が14歳のときの出来事…
「ねぇねぇ、りーちゃん!転校生来るって本当?」
「あぁ、うん。知らなかったんだね。仁衣那のことだから、先生の話聞いてなかったのね」
「だって、夏休み何しよっかな~?とか考えてたんだもん!」
「仁衣那らしい♪転校生、男の子らしいよ」
イケメン希望ーっ!
りーちゃんは、彼氏いるから冷めてんのかな?
転校生が来るなんて、ウキウキしちゃうよー♪
キーンコーンカーンコーン
「イケメンだといいね、仁衣那っ♪」
「うんっ♪」
りーちゃんには、読心術でもあるのかな?
早く転校生見てみたいな~………
彼の転校が、あたしの運命を大きく変えるなんて、この時のあたしは知る由もない………。