Kissシリーズ・「義弟とのキス」
ここまでハッキリ言われると、清々しいを通り越して、あきれてしまう。

「わたしが、それを望んでも?」

「姉貴が? どうして? 担任やおふくろに何か言われた?」

「説得するようには言われたけどね。ただわたしも勿体無いと思うのよ。あなたは頭良いんだし、もっと自分を活かせる所に行くべきだとわたしは思うの」

「絶対イヤだっ!」

バンッ!とテーブルを叩き、義弟は立ち上がった。

「姉貴と同じ学校へ行く! …でもそれがイヤなら、せめて姉貴が高校卒業するまでは、同じ学校に行かせてくれ。高校二年になる前に、もっとレベルの高い高校に編入する。でも家からは絶対出ないからな!」

「でもわたしは高校を卒業したら、家を出るかもしれないわよ?」

「そんなっ…!」

家を出ることは、高校に入った時から考えていた。

本当は高校も寮のある所にしようかとも思った。

けれどその時はまだ、両親の海外転勤の話しなんて無かったから…。

家に義弟と二人だけじゃないなら、何とかなると思っていた。
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