侍は生きている
「やっぱり…」
でも、想像以上だった。
俺の痣は左肩だけ。
魂は左肩と背中の左半分。
松尾は…それだけじゃなかった。
左肩から始まり…
背中全体。
左腕までやられてた。
「俺は、文藝家の末裔だ」
「あぁ」
「だから、本来、妖刀は持ってないはずなんだけど」
「うん…」
「なぜか、俺の家には妖刀陽桜があって…」
「それを…使ったのか?」
「あぁ…襲いかかってきたから…」
……俺でいう魂と一緒に来た奴らみたいなもんか?
「でも…陽桜はやつらにとられた…」
まぁ…文藝でしょ?刀なんて扱えるわけがねぇ。
「…あとどのくらいだ…」
「……1年もつかってとこ」
「そうか…」