妄想を形にするって…【妄想変換講座】
 では『肉付け』の手法で『妄想』を形にしていこう。

 んじゃ…そうだな、例えば『新発売の紙パックジュース』が発売された。

 そう、コンビニでもおなじみの棚にならんだ500ミリの紙パックに入ったジュース。

 それをパッケージのデザイン、内容物、味、匂い、食感、値段、自分が飲んだ感想、友達が飲んだ感想、買っていく人。

 コレぐらい想像できて答えられたら『肉付け』としては完璧。

 そう…いわゆる現実への置き換えをしていくことで『妄想』は形になっていく。

 …え?お前は何は出来るかのって?

 ある日コンビニへいくと目新しい紙パックのジュースが売られていた。リ◯トンの新製品でパッケージは鮮やかなな青緑で、パックの表紙には『青梅ティー』と書かれていた。
 
 こういう目新しい物に興味がなかったのでスルーしたのだが、後日友人宅でその『青梅ティー』と再び出会う事となる。
 
 友人は口をすぼめながら、いかにも『酸っぱそう』な顔をしていた。当然ながら口を開くなり『酸っぱい』と評した。
 
 友人がすすめるままに、その『青梅ティー』を口にした。紅茶と相容れない味だと思っていたが、ほぼ紅茶の成分はどこにもなく『青梅ジュース』とも言える味だった。
 
 飲み込んだあとに口いっぱいに青梅の香りが広がり、思わず『ティー』の要素を探るために内容物を確認していた。
 
 やはり内容物の最初の表記は『ブドウ糖果糖液糖』で次に『青梅』と書かれており、肝心の『紅茶』は最後の表記となっていた。

 つまりコレは青梅ジュースに少量の紅茶を添加した物になる。

 105円という値段でコレはないだろうと思っていたが、後日コンビニで中年の男性が買っているのを何度か見た。
 
 案外変わった物が売れる事に感心した。

 …ってこんな感じでしょうか?

 多分『青梅ティー』なんて無いと思いますけど、リ◯トンだから油断できないですが(笑)
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