CHANCE 1 (前編) =YOUTH=
それから数日後‥‥
アナウンス部のミーティング中です。
「KYUのデビューライブが有るのは、皆知ってるな!
今回は、わが社のタレントが多数参加したミュージック フェスティバルにKYUを参加させて、各放送局・及びプロダクションにKYUを知ってもらうのが、一番の目的だから。
報道関係者も、かなりの人数がやって来るだろう。
絶対に失敗の無いように。
司会はSEIJIさんがやるそうだ。
アシスタントは…
木村アナ、よろしくな。」
『ハイ。
頑張ります。』
「それから…高橋アナ。」
『ハイ。なんでしょう!?』
「今回は悪いけど、木村アナのサポートに回ってくれ。
そろそろ木村アナにも、大舞台を経験してもらわないといけないからな!
いつまでもバラエティーや都内ロケばっかりだと、小さくまとまってしまうからな。」
『わかりました。
キッチリとサポートやらせて頂きます。』
「木村アナも、ビビる事無いから、思いっきりやってこい。」
『ハイ。ありがとうございます。
頑張って経験を積まさせて頂きます。』
二人とも、目をキラキラさせて、何だか羨ましいなぁ。
今回私は、客席で見学させてもらいます。
社長の了解も得られました。
「小柳アナも、人の仕事を見て、自分の糧にするように!」
『ありがとうございます。
私もいつか大きなステージで司会とか出来る様になりたいです。』
「ハハハ!
そうか。じゃあ、君にもいつかチャンスをあげよう。
それまで、しっかり勉強して頑張っていってくれよ!?」
『ハイ。わかりました。
ありがとうございました。
それでは、失礼します。』
社長室を出てからも、テンションは上がりっぱなしでした。
社長さんが私にいつかチャンスをくれるって言ってくれた。
これからも、頑張らなくっちゃ!
~♪~♪~♪~♪~
KYUのデビューライブ当日、何故だか小柳アナも付いて来た。
この女は、いったいどういうつもりで付いて来たんだ!?
話しかけても来ないし、話しかけるなオーラまで出ている。
車の中で、一生懸命に何かを読んでる。
そして、何かを書きこんでいる。
勉強してるのか!?
何か、話しかけて来いよ!
俺を無視か!?