CHANCE 1 (前編)  =YOUTH=


それから数日後‥‥



アナウンス部のミーティング中です。



「KYUのデビューライブが有るのは、皆知ってるな!

今回は、わが社のタレントが多数参加したミュージック フェスティバルにKYUを参加させて、各放送局・及びプロダクションにKYUを知ってもらうのが、一番の目的だから。

報道関係者も、かなりの人数がやって来るだろう。

絶対に失敗の無いように。

司会はSEIJIさんがやるそうだ。

アシスタントは…

木村アナ、よろしくな。」


『ハイ。
  頑張ります。』


「それから…高橋アナ。」


『ハイ。なんでしょう!?』


「今回は悪いけど、木村アナのサポートに回ってくれ。

そろそろ木村アナにも、大舞台を経験してもらわないといけないからな!

いつまでもバラエティーや都内ロケばっかりだと、小さくまとまってしまうからな。」


『わかりました。

キッチリとサポートやらせて頂きます。』


「木村アナも、ビビる事無いから、思いっきりやってこい。」


『ハイ。ありがとうございます。

頑張って経験を積まさせて頂きます。』



二人とも、目をキラキラさせて、何だか羨ましいなぁ。


今回私は、客席で見学させてもらいます。


社長の了解も得られました。


「小柳アナも、人の仕事を見て、自分の糧にするように!」


『ありがとうございます。

私もいつか大きなステージで司会とか出来る様になりたいです。』


「ハハハ!

そうか。じゃあ、君にもいつかチャンスをあげよう。

それまで、しっかり勉強して頑張っていってくれよ!?」


『ハイ。わかりました。

ありがとうございました。

それでは、失礼します。』


社長室を出てからも、テンションは上がりっぱなしでした。


社長さんが私にいつかチャンスをくれるって言ってくれた。


これからも、頑張らなくっちゃ!



~♪~♪~♪~♪~


KYUのデビューライブ当日、何故だか小柳アナも付いて来た。


この女は、いったいどういうつもりで付いて来たんだ!?


話しかけても来ないし、話しかけるなオーラまで出ている。


車の中で、一生懸命に何かを読んでる。


そして、何かを書きこんでいる。


勉強してるのか!?


何か、話しかけて来いよ!


俺を無視か!?





 
< 125 / 300 >

この作品をシェア

pagetop