CHANCE 1 (前編)  =YOUTH=
 


『彼が ゛お揃いの指輪作ろうぜ! ゛って言って短期のバイトやって、今日バイト代が入ったから来たんだ。』


「いつもラブラブだなぁ。

俺は彼女の誕生日プレゼント買いに来たんだ。

サブバッグなんか良いかなぁなんて考えてたところ。」


『彼女って誰?』


「佐々木は、まだ会った事ねぇよ!」


『同い年?』


「今度って言うか明後日15才。」


『エェェェ…それって犯罪じゃん!』


「犯罪って言うな!
見た目はタメに見えんぜ。」


『もしかして妹の同級生とか!?』


「あぁ。」


『凄いねぇ。
向こうから?』


「イヤ、俺の一目惚れだった。」


『マジ?今まで特定の彼女作らなかったのに、ちょっと意外だね。』


『オーイ、チャンス。おひさ。』


「オゥ、ヒロ!
良く焼けてるなぁ、まだ2月だぜ。」


『まぁ、バイト頑張ったからなぁ。』


「バイトって何やってたんだ!?」


『雪山だよ。
朝から夕方まで、スキー教えて、後は自由だから、ボードでナイター。』


「相変わらず好きだねぇ。」


『お前だって、一日中ギター三昧じゃん!』


「まあね。」


『ところでこんなところで何やってんの?』


「彼女の誕生日プレゼント買いに来たんだ。って、お前等二人しておんなじ事聞くかよ。佐々木、説明してやってくれよ。」


『高山くんがいたいけな14才の少女を手なずける為に、物で釣ろうと、誕生日プレゼント買いに来たんだって。』


「オイオイ、、一体どんな説明してんだよ!」


『14才!?
犯罪じゃん!』


「またおんなじ事言って。」


『写メ無いのか?』


「有るよ。」

チャンスは、ポケットから携帯を取り出してデータフォルダからソナと自分の2ショットの画像を2人に見せた。


『(薫)メチャクチャ大人っぽい。

(ヒロ)背も高いぜ。
(薫)そうね。私よりおっきいかも。

(ヒロ)って言うか、お前より年上ぽくねぇ?

(薫)これで14才!?マジ凹みそう。』


「もう良いだろ!

携帯返してくれよ。」

『あぁ。
ほらよ。』

と言って渡された携帯をポケットに仕舞うと、


「それでさ、サブバッグなんだけど、なんか良いの無いかなぁ!?」




…………




 
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