CHANCE 1 (前編) =YOUTH=
腹一杯食った俺達は、それぞれの車に乗り込み帰宅していった。
ソナは今晩、俺の妹のところに泊まると言う事で、ソラと一緒に実家に向かった。
KYUは名残惜しそうにしながら、桧山さんと一緒に帰って行った。
ミリちゃんは、今日はテジュン家にお泊まりだそうで、羨ましいぜ。
本郷店の店長の本堂さん、原宿店の店長の西条さん、白川GMの3人は李支社長と一緒に二次会だと言いながら、夜の街に消えて行った。
シン(天道新)は、明日も仕事だ!と言いながら、皮ジャンを着込んで、バイクに乗って帰宅した。
アボジ(親父)はと言うと、閉店まで仁寺洞(インサドン)で飲んでから、オモニ(お袋)と一緒に代行運転で帰宅するそうだ。
明日はソナとクリスマスパーティーをして、ゆっくり過ごしたいって事なので、俺も実家に泊まる事にした。
~♪~♪~♪~♪~
翌朝、目を覚ますとソナも妹のソラも起きていて、朝食の準備をしていた。
コーンスープとベーコンエッグ、トーストにオレンジジュースと言う朝食だった。
「おはよー!」
『オッパ(兄ちゃん)おはよう。』
「お兄ちゃん、おはよー!
一緒に食べよう。
私とミヤビ(ソナ)で作ったのよ!」
『コーンスープは、温めただけなんだけどね!』
「先に歯磨いて、顔洗ってくるな!
アボジとオモニは?」
『まだ寝てるよ。
昨日遅かったみたいよ。』
「年末だから、忘年会で、昨日も満席だったからな!
でも、アボジって今日は昼までに会社に行かないとって言ってたよな。
10時までには起こしてやれよ。」
『は~い。』
食事を済ませてから、俺とソナは車に乗り込み本郷に在る、俺のマンションに向かった。
「オッパ、今日泊まっても良いかな?」
『俺の本心は泊まって欲しいけど、ソナの親父さんと約束してるからなぁ。』
「それは知ってるけど…
クリスマスだよ!
今日もソラん家に泊まるって言ったら大丈夫だよ。」
『嘘はいけないって言ったじゃん。』
「けど…。」
『まだ高一だよ!
って言うか、まだ15才だろ。』
「クラスメートの女の子は、けっこう彼氏んちにお泊まりしてるのに……。
やる事やってるし…。
私だって……。」