CHANCE 1 (前編) =YOUTH=
『それだったら、明治通りを真っ直ぐ行って、10メートルほどのところ右手に●レージュの可愛いトートバッグが売ってるよ。
最近の女子高生が良く持ってて、人気のある商品だよ。』
「さすが、佐々木はファッション関係だけは詳しいな!」
『だけって言うな。』
「まぁな。たしか、あの大手百貨店大●に受かったんだから、大したもんだよなぁ。」
『こいつの叔父さん、あそこの人事部長だし、コネだろ!』
「そうなのか?」
『……まぁ
そうだけど。』
って何落ち込んでんだよ。
「じゃあまたな。
俺はその店行って来るから!」
『オゥ、今度4人で飯食べに行こうな!』
皆と別れて●レージュのピンクのトートバッグを買いプレゼント用に可愛く包装して貰い帰宅した。
帰ると、妹も塾から帰っていて、
『オッパ(兄ちゃん)何買ってきたの?』
「ヒミツ。」
『それって●レージュの袋じゃん!
って事は、私への高校入学したときのお祝い?』
「何でそうなるんだよ!?」
『エ~、違うの?』
「違うよ。
ソラが高校入学した時には、ちゃんと買ってやるから、楽しみにしとけよ。」
『オッパ(兄ちゃん)コマッタ。(ありがとう。)
じゃあ、それって誰の?』
「いいから、気にしないで、オモニ(母さん)手伝って、夕飯の支度しろよ!」
『シロヨ(嫌だよ)』
「料理出来ないと、将来嫁の貰い手が無いぞ。」
『良いも~ん。
その時はオッパ(兄ちゃん)のお嫁さんになるんだから。』
「パボア。(バ~カ)まだそんな事言ってるんか。
俺は、将来ソナと結婚するつもりだから、無理だね。」
って、何マジで答えてるんだよ俺は……
…………