CHANCE 1 (前編) =YOUTH=
本郷スタジオに戻って来た俺達は、午前0時まで練習してから帰宅した。
と言っても、全員俺のマンションで寝ているんだが…。
~♪~♪~♪~♪~
そして、遂にやって来たカウントダウンライブ当日、昼過ぎまで寝ていた俺達は、順番でシャワーを浴び、着替えてからゆしま食堂へ向かった。
ホルモンうどん定食や、太刀魚のバターソテー定食、小海老のフリッター定食に、ラフテ定食等を頼んだら、ジョージはあのマンボウのカルパッチョ定食を注文していた。
そうなんです。
この店にはあの巨大魚マンボウの料理があるんです。
マンボウのカルパッチョ
マンボウの刺身
そして、
マンボウのフライ
の3品なんだが、俺は今まで一度も頼んだ事が無かったのだ。
って言うか、XYZのメンバーの誰一人として注文した事が無かったのだ。
それを、終にジョージが注文した。
見た目はプリプリっとした白身魚のカルパッチョだが、味は未知の世界だ!
頼んだジョージ自身も、まだ口に運ぼうとしない。
「おい、ジョージ、早く食って見ろよ。」
『分かっているのら~!
今、勇気を充電しているところにゃんだから、待ってくれよ~ん!』
「見た目は旨そうだな!」
『じゃあ、ケント、先に食って良いよ~ん!』
「ヒラメのカルパッチョだと思って食べたら良いんだよ!」
『じゃあ、テジュンにパス!』
「俺はホルモンうどん定食が食いたかったから、これで良いんだ。
KYU、この魚メチャクチャ美味しそうだろう。
一口食ってみて。」
『良いんですか?
いただきます。』
パクッ!
モグモグ!
『ジョージさん、この魚メチャクチャ美味いですね!
マンボウってどんな魚ですか!?』
「大きな熱帯魚を想像してみて!
形は、楕円形の平べったい魚だよ~ん!」
『‥‥‥‥やっぱり分からないです。
でも、とっても美味しい魚ですね!』
「ホントに!?
おいらもチャレンジだ~!
ウッ…ウマイのら~!
甘みが有って、プリプリっとした食感が最高なのら~!」
『よし、俺等も今度注文してみようぜ。
そんなに美味いのなら、親父に言って新しいお店のメニューに入れなければ!』
やっぱりケントは、いずれ料理の世界に進むんだろうな。