CHANCE 1 (前編) =YOUTH=
5.New Start
新年の挨拶にやって来た白川GMに、俺はある質問をした。
「白川GM、ちょっとお伺いしたい事があるんですけど…」
『何だい、チャンス君!?』
「今、養成所に居る在日韓国人の男で、18才以上の子は何人くらい居ますか!?」
『いったいどうしてそんな事聞くんだい?
新星MUSICの経営に乗り出すのかい?』
「ちょっと、アボジ(親父)のお手伝いしてみようかと思って。」
『本当かい!?
パパは嬉しいよ。』
だから、パパって言うな!
「ほんの少しだけな!
XYZの活動に支障をきたさない程度だけどね!」
『そうだなぁ‥‥‥‥だいたい若いのばかりだから、18才以上ってなると15人くらいかな!』
「そうですか。
それでは、韓国から興行ビザで入国している18才以上の男で、まだデビューしていないのは何人くらい居ますか!?」
『興行ビザで来てデビューしていないのは居ないよ。
でも、新星芸能スクールに留学生として遣って来て、頑張ってるのは8人居るよ。
一応、学生だけど興行に参加する事も出来るよ。』
「分かりました。
アボジ(親父)、この在日韓国人の15人と留学している8人を俺に預けてくれませんか!?
それから、もう一つ。
NSスタジオ1号店と本郷スタジオに、貸し店舗が空いているだろ!?
両方ともレンタルさせて欲しいんだけど…家賃は払いますから、敷金礼金は無しでお願いしたいんだけど……。」
『何やるか知らねぇけど、良いよ。
家賃も安くしてあげるよ。
原宿スタジオは35万円のところを15万円に、本郷スタジオも30万円のところを15万円にしてあげるから、好きなように遣ってみなさい。』
「ありがとうございます。」
『養成所とスクールの23人も、デビューしてからのプラスになるなら、自由にしなさい。
あとで名簿渡すから、後は自分で交渉しなさい。
彼等が遣るって言うなら、良いよ。』
「分かりました。
後は、韓流ブームを上手く利用して、韓国から韓流タレントのグッズや、韓国の素敵な商品を輸入して、販売したいんだけど、XYZのテジュン家が韓日物産だから、そっから入れようと思うんです‥‥‥‥