CHANCE 1 (前編)  =YOUTH=
 



「1曲目は、韓国にいた頃のKYUを題材にして、2曲目は俺達との出会い、3曲目はデビューしてからのKYUを歌詞にしてみるとか!?」


『それ面白そうだにゃ!』


「だったら、それをストレートに歌詞にのせるんじゃなくて、要所要所にキーワードを放り込んで、じっくり聴いて初めて3曲に流れや繋がりが有るって気付くようにしたら!?


そうしたら、後々話題性も出てくるぜ!」


『僕を歌にするって、何か恥ずかしいです。』


「って言っても、何から何まで歌にするって訳じゃ無くて、簡単なバイオデータを元に、肉付けしていくんだよ。」


『そうですか。

では、僕が韓国にいた頃の歌はハングル語の歌になるんですね。』


「そう言う事!

まぁ、俺達との出会いを題材にしたのはパンクミュージックで行けそうだな。


でも、デビューしてからのKYUを表現するのにヘビーメタルって言うのは…」


『無しだよなぁ!』


「だな~!」


『フォークソングっぽいパンクってどうかなぁ!?』


「って、一体どんな感じなんだケント?」


『最初にフォークソングで作曲するんだよ。

それを、BPM15から20の間のほどよいところまでテンポアップさせるのさ!

フォークソングっぽいアルペジオを使わずに、パンク調の演奏スタイルでやれば、別物の曲に早変わり!

でも、歌詞の内容はフォークっぽくて、なかなか面白いんだよ。』


「それ、良いな!

昔、エルビスの《好きにならずにいられない》とか、海援隊の《送る言葉》なんかが、そんなアレンジで歌われていたよな。」


『そうなんだ。

まさに、あんな感じで3曲目を作ってみたらどうかな!?』


「OK!

俺は、気に入った。」


『おいらも気に入ったじょ~!』


「僕もやってみたいな。」


『チャンスはどうかな!?』


「それだけじゃつまらないから、それにあともう一つ何か欲しいんだよなぁ!」


『あともう一つって言われてもなぁ…。』


「例えば……、そうだな……、ううん…。

じゃあさ、今まではKYUをメインボーカルとして、俺達は演奏とコーラスだけだったけど、この3曲目だけは、勿論KYUはメインボーカルだけど、他のメンバーも要所要所で一緒に歌うって言うのはどうかな!?」


『それでやってみようか。』


「良いよ~ん!」


 
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