CHANCE 1 (前編) =YOUTH=
5.Album
アルバムを作る為に12曲が必要で、デビュー曲など3曲は既に決まっていた。
残りの9曲を新たに作詞・作曲しなければいけなかった。
最初は、それぞれが持ち寄って6曲迄は何とか形にはなっていたんだが……。
「なぁ皆、残りの3曲は、分担して作るってのはどうかな!?」
『どういう風に分担するのら~!?』
「3人が1曲ずつ作詞して、他の3人が1曲ずつ作曲してみるんだ。」
『チャンス、人数があわないじょ~!』
「誰か1人は作詞・作曲の両方をするって事で…、どうだろう!?」
『俺は、元からドラムしか出来ないから、作詞だけが良いんだけど…。』
「OK!
じゃあ、ケントはどの部分が良い?」
『出会ってからデビューするまでのKYUを、詞に書いてみたいな。』
「決まりだな!
他には?
KYUは、韓国に居るときの自分を、ハングル語で詞を書いてくれるかな!?」
『分かりました。
この曲は僕が作ってみます。』
「それじゃあ、1曲目の作詞・作曲はKYUに任せるな!
2曲目の作詞はケントだけど、作曲は?」
『パンクなら俺が作ってみるよ。
高校の三年間は、パンクバンドでベースやってたから、馴染みが有る分作りやすいし!』
「3曲目の作詞はジョージがやってくれるかい!?」
『良いよ~ん!!
じゃあチャンスが、フォークソングからアレンジ込みでの作曲なんだにゃ!』
「だな!
じゃあ、ケントとテジュンで字数や曲の長さ、曲の組み立て等を打ち合わせしながら頼むな!
俺は、ジョージと打ち合わせしながらやるから。
それじゃあ、時間があまり無いから、10日以内に形にしていこうぜ!」
『「『オウ!』」』
新星MUSICを後にした俺達、帰宅したのは夜の9時を回っていた。
本郷スタジオ1階のSpot Light-1号店で飯を食って、ケントはスタジオのすぐ北に在るテジュンのマンションに泊まる事にした。
ジョージとKYUは、スタジオのすぐ東に在る俺のマンションに泊まる事にした。
翌日からは、毎日の仕事をこなしながら、それぞれのアルバム作成の作業が進められていった。
1週間が経った頃、ようやく3曲が一応形になった。
KYUは、今回殆ど寝てないって言ってた。
そう言えば、移動中の車ん中では良く寝ていた。