CHANCE 1 (前編) =YOUTH=
俺達は、皆ステージでチューニングを始めている。
なんと、俺の新しく買った白のレスポールを、実家から
ソラ
(俺の妹のコ・ハヌルの通称名)
と
ソナ(俺の彼女の林ミヤビの事)が、交代で担いで持って来ていた。
テジュンも、自分のベースを持って来ていた。
「で、何を演奏するの!?」
『やっぱり、婚約披露パーティーだから、ナエ サランだよ~ん!』
「だな!
じゃあ、もう1曲はノパケ アンポヨだよな。」
『チャンスヒョン、《約束》の新しい歌詞の方を、ハングル語に直した歌詞が有りますけど、歌いましょうよ。』
「俺の作詞した約束を、KYUがハングル語にしたのかい?」
『ハイ、そうです。』
「OK!
じゃあ、その曲も入れて3曲演奏するぜ。
KYU、マイクで皆に曲紹介してくれ。」
『アラゲッスムニダ、ヒョン(了解しました、アニキ)』
そして始まった俺達のライブ。
韓国メディアの人達が、俺達の演奏とKYUの歌の、レベルの高さに驚いていた。
1曲終わる毎に、KYUのマイクが曲紹介をしている。
メジャーデビューして、初の本国でのライブにKYUのテンションも上がっている。
会場の隅で、チーズケーキを頬張っていたテギルも、ライブが始まるとステージに釘付けになっていた。
ヒロと薫は、お互いに肩を抱き合い、ウットリしながら聴いてくれてた。
オモニは、ステージ直ぐ横でアボジとイチャイチャしていたのを見た時には、思わずピックを落としそうになったぜ。
無事に終了した俺達のライブ。
大拍手を貰い、沢山のストロボの中、ステージを降りた。
明日のソウル日報の一面が楽しみだ!
MBSとSBSのカメラも入っていたから、明日か、今日の夕方にはテレビに俺達のライブ映像が流れるんだろう。
皆に握手をして、ソナと俺は、会場を後にした。
事故もなく、無事に終わった俺達の婚約披露パーティーは300名が訪れていたそうだ。
その後、皆はまたしてもプライベートジェットで、アッと言う間に帰って行った。
残ったのはソナだけ。
それから、ソナのお袋さんは、まだこっちで仕事が残っているから、後3日は滞在するそうだ。
ソナは、お袋さんの帰国する日に合わせて、日本に帰るそうだ。
それまで一緒に過ごす予定。