CHANCE 1 (前編)  =YOUTH=
 



『あなた、良いじゃないですか!

ソナだって、もう子供じゃ無いんだから。

ソナ、泊まって来れば良いからね!

私も今日は旦那とデートして来るから。』


『愛美(エミ)、急に何言い出すんだ。』


『あなた、何を真っ赤になってらっしゃるの!?

たまには、私にも美味しいお店に連れて行って下さいな!

仕事終わったら、久しぶりに二人でお食事に行きましょう。』


『あぁ…!分かった。

じゃあ、ホテルのレストランに予約入れとくよ。』


『そういう事だから、パパの気が変わらない内に、早く出掛けなさい。

ソナ、ちゃんと避妊す…『オンマ! 行って来ま~す!』


叔母様の話に、かぶり気味にそう言って、慌てて俺の腕を引っ張って外に出てきた。


「何赤くなってるんだよ!?」


『もうチャンスオッパまで言わないで。

恥ずかしいじゃん!』


「ソナが最初に泊まりたいって言うから、叔母様も心配して言ってくれてるんだから。」


『とにかく行きましょう。

何処に連れて行ってくれるの!?』


「そうだなぁ……、屋内遊園地は!?」


『ロッテワールドなら、皆で一昨日行って来たよ。』


「え~ッ!

それじゃあ、スタジオ見学とかってしてみたくないか!?」


『スタジオって!?』


「テレビ局のスタジオだよ。

TV収録しているのを観覧出来るんだよ。

MBCの番組で、音楽番組は観客席を設けた大ホール並みのスタジオが有るんだ。

色んな歌手やダンサー、ミュージシャンが沢山見られるよ。」


『行く行く!

でも、そんなに簡単に観覧出来るの?』


「大丈夫。

アボジの知り合いが、その番組のプロデューサーだから、いつでも観に来て構わないって、言ってくれてるんだ。」


『良いなぁ!』


と言う訳で、テレビ局の在る、永登浦区汝矣島洞(ヨンドゥンポグ・ヨイドドン)に向かい、楽しい一時を過ごした。


その後、軽く屋台のおでんやトッポギなんかを食べながら、街を散策して過ごした。


「疲れたかい!?」


『全然!

ネェ、この後どうする?』


どうしようかな?


晩飯にはまだ早いし、買い物にでも行くか!


「ソナ、友達にお土産とか買った?」


『そういえば、まだ何も買ってないわ。』


「じゃあ、今からショッピングに行こうぜ!」



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