CHANCE 1 (前編) =YOUTH=
《孝愃ハラボジ》
(ヒョソンじいちゃん)
…………
……
たしか、……
今日韓国に来るって言ってたのに、チャンスはまだかのぉ~。
賢主(ヒョンジュ)のところに寄ってるのかいのぉ。
ちょっと電話して見ようかい。
『もしもし、賢主(ヒョンジュ)か?儂じゃ。
チャンスは、そっちに来とるかい?』
「アボニム(父さん)、チャンスはこっちに来ています。
今は、ジソンとジャージャー麺食べに行っています。」
『久しぶりに韓国に来て、儂のところに挨拶も来ないでジャージャー麺?
まずは一家の長のところへ来て挨拶じゃろ!?
礼がなって無いみたいだな。
賢主(ヒョンジュ)いったい、どんな育て方したんだ?』
「アボニム、すみません。
私の仕事が一段落ついたら、ジソンとチャンスと3人で帰りますから。
久しぶりの韓国旅行なんですから、許してやって下さい。」
『わかった。わかった。
じゃあ、気を付けてな!
早めにな!儂もチャンスに会うは久しぶりなんじゃから。』
「わかりました。
それでは、失礼します。」
電話を切って、しばらくボーっとしていたが…
なんか…
寂しいのぉ-!
小さい頃から、沢山遊んでやったのに…
後2年かぁ!
そろそろ、こちらも準備しておかないといけんの。
あれから18年、毎日ワクワクしながらも、やっぱり気掛かりじゃし。
チャンスには、まだ何も話せんのじゃから、気が重いの……
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