偽り
一章
金毛九尾
狐のような妖怪でありながら、一時には神と崇められ存在。
九本の美しき尾は見る者すべてを虜にした。
深く現代の日本人の記憶にも残っている。
しかし
金毛九尾と対になる存在がいた。
誰の記憶にも書物にも残っていない。
名を
『銀毛紅眼(ギンモウコウガン)』
姿は孤高の狼
一面白銀の世界でも際立つ映える銀
睨む者すべての動きを奪う紅い瞳

紅眼は死んだはずだった。いや、九尾に殺されたはずだった。
だが、
何故か紅眼の血と九尾の血は残っていた。
その二つ一族は常に競い合い悪さをする妖怪などを倒すようになった。
銀毛紅眼の血を体内に宿す一族『牙狼(ガロウ)家』
金毛九尾の血を体内に宿す一族『狐爪(キュウソウ)家』

この二つ一族には一般人と違う所があった。
もっとも大きな違い
それは、宿している血があるキッカケで目覚めてしまい、獣の姿になってしまうのだ。
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