偽り
香代の母親が
「本当は私たちの世代が香代を守るはずでしたのですが、私たちは香代の封印で精一杯、香代にも万が一を起こさないために狐爪家の戦いを教えていません。」

新羅は香代の母親を目見て
「なるほど話しは理解した。して、憑いている神の名は??」

「分かりません。暴れ方から私たちを憎んでいるようでした。」

「…!!分かった。して、あの仁とやらは??」

「よく分かりません。もともと、私たちは競い合っていた一族ですから。しかし、彼の力からして、おそらくは………。」

「言わなくてよい。暇つぶしに通ってみたら面倒なことに巻き込まれてしまったかの~。」
香代の母親が縁側で深く頭を下げて、
「すみません。」
新羅が
「まぁ~、また月が巡って来たのだ。」
と行って新羅は目の前から消えた。



香代の母親と新羅が話している頃、仁が香代を保健室のベッドに寝かせていた。
保健室の先生が
「…仁。」
保健室の先生は斎藤識(サイトウシキ)、仁たちの協力者だ。
識が
「気を操作して、記憶を改竄するか??」

仁が
「いや、このままでいい。下手に気を操作して、コイツの封印を解きたくない。」

識が
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