偽り
仁が腹を押さえながら
「香代。今、気使っただろう??」
香代が
「何のこと??」
いたずらな笑みをこぼす。
気とは、生物なら必ずしも持っているもので、大抵の人間はうまく扱えないが動物たちは自然と使って早く走ったりしている。俺たちの場合この気を大量に持ち、扱うことができる人間だ。
つまり、香代は拳に気を流して破壊力をあげたのだ。
だから、かなり痛いし息も上手く吸えてない。
香代が
「あんたが修業しない方が悪い。妖怪が出たらどうすのよ??」
的確に質問する
「もちろん香代に任せる。」
香代が
(やっぱりバカだ!!)
と思ってもう一発殴ろうとした時、聞き慣れた声が
「おはようニャ。香代ニャン。」
香代が後ろを向き
「おはよう。そのニャンニャン言葉は止めて下さい。恥ずかしいので。ネコ」

ネコと呼ばれたショートカットで体は未発達でかなり小さいが一応俺たちとタメだ。本名は『根子ユナ』通称ネコ、一般男子に人気のある香代と違って、ネコはかなり一部から莫大な人気を誇っている。
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